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自分が生まれてくるずっと前から

一年、また一年と年を重ね

栄華も衰亡も見てきたその街の深さは

五分の一世紀しか知らないこの体では

理解しきれない

受け止めきれない


そんな古都の

流れる水にも

岩にはりついた苔にも

水面に浮かぶもみじにも

その深さが染み込んでいて

この心の腐った汚さまで

小さなことだと

優しく受け入れてくれるようだ


その深さをこの体に

その深さをこの心に・・・